顔の脂肪注入ガイド ― 生着率から腫れの経過・滞在日程まで
最終更新 2026-10-28
目次
向いている方 / 慎重に考えたい方
顔の脂肪注入は、ご自身の体(主に太もも・お腹)から脂肪を少量採取し、きれいに精製したうえで、くぼんだ顔の部位に移す施術です。異物ではなく自分の組織を使うこと、そして定着した脂肪は長く残ることから、多くの方が選ばれています。
- おでこ・こめかみ・頬の前側など広い範囲がくぼみ、疲れた印象や老けた印象に見える方
- ヒアルロン酸を何度も繰り返すより、一度で長持ちする方法を希望する方
- 異物よりも自分の組織でボリュームを補いたい方
- 5~7日ほど韓国に滞在でき、1~2週間の腫れを見込める方
脂肪注入の仕組み ― 採取・精製・注入の3ステップ
脂肪注入は大きく3つの段階で進みます。それぞれの段階をどれだけ丁寧に行うかが、生着(脂肪が生き残って定着すること)や仕上がりのなめらかさに影響します。
3ステップの進め方
| ステップ | 内容 | ポイント |
|---|---|---|
| 採取 | 太ももの内側・外側、お腹などから、細い管(カニューレ)でやさしく脂肪を吸引 | 数mmの小さな穴から行うため傷跡は小さめ。脂肪吸引のようにたくさん取ることが目的ではありません |
| 精製 | 遠心分離やフィルターなどで血液・油分・水分を取り除き、生きた脂肪だけを残す | 精製方法はクリニックごとに異なります。どの方法が必ず優れているとは言いにくいです |
| 注入 | 細いカニューレで、複数の層にごく少量ずつ分けて注入 | 一か所にかたまりで入れないことで血流を受けやすくなり、生着に有利で、ボコボコ感も減ります |
部位別の用途と注意点
脂肪は広い範囲をやわらかく満たすのが得意です。反対に、鼻先のようなシャープな形をつくるのには向きません。
| 部位 | 主に望む変化 | 注意点 |
|---|---|---|
| おでこ | 平らな、またはくぼんだおでこを丸く | 範囲が広く、量が多く必要になることがあります。入れすぎると出っ張って見えます |
| こめかみ(額の横) | くぼんだこめかみを満たして顔の輪郭をやわらかく | 血管が多い部位のため、注入の深さの調整が重要です |
| 頬の前側・中顔面 | くぼんだ頬の前側を満たして、生き生きと若々しい印象に | 入れすぎると、笑ったときに頬がかたまって見えることがあります |
| ほうれい線まわり | 小鼻の横のくぼみを支えて、ほうれい線の影を薄く | 頬のたるみが原因の場合、脂肪だけでは限界があります |
| 目の下 | くぼんだ目の下やクマをやわらげる | 皮膚が薄く、ボコボコが透けやすい部位。少量のきめ細かな脂肪で繊細に行います |
| あご先 | 短い、または引っ込んだあご先を補う | 形を立てる力はヒアルロン酸やプロテーゼより弱めです |
生着率とは? ― 入れた脂肪がすべて残るわけではありません
移植した脂肪は、新しい場所で血管とつながってはじめて生き残ります。この過程で一部は吸収されて消えてしまい、生き残る割合を「生着率」といいます。研究や部位、体質によって差が大きく、一般的に入れた量の一部だけが残ると考えて計画します。
- 通常、施術後およそ3か月たつと、残る脂肪の大部分が決まります。
- 動きの少ないおでこ・こめかみは比較的よく残り、表情でよく動く部位は残りにくい傾向があります。
- 喫煙、施術直後の強い圧迫・マッサージ、急激な体重減少は生着に不利です。
- 足りない部分は通常3~6か月後に追加の施術で補い、最初から2回を計画することもあります。
脂肪注入 vs ヒアルロン酸注入の比較
2つの方法は目的が似ていますが、性質が異なります。部位やスケジュールによって、どちらか一方、または併用することもあります。
| 項目 | 脂肪注入 | ヒアルロン酸注入 |
|---|---|---|
| 材料 | ご自身の体の脂肪 | ヒアルロン酸ジェル製剤 |
| 持続 | 生着した脂肪は長期維持(体重・加齢で変化) | 約6か月~1年前後(部位・製品により異なる) |
| 自然さ | 広い範囲をやわらかく満たすのに有利 | 繊細な形の調整や少量の補正に有利 |
| 結果の予測 | 吸収があるため、最終結果は3か月ほどみる必要がある | 直後からはっきり分かり、約2週間で落ち着く |
| ダウンタイム | 腫れ・内出血1~2週間、採取部位の内出血・突っ張り感 | 腫れ2~3日、内出血が出た場合は1週間前後 |
| 元に戻せるか | 溶かせない。減らすには吸引・除去などの追加施術が必要 | 酵素(ヒアルロニダーゼ)で溶かして修正可能 |
| 滞在 | 5~7日を推奨 | 2~3日 |
「マイクロファット」「幹細胞」という表現に注意
- 「マイクロファット」は、脂肪をより細かい粒子に処理して薄い部位に入れる方法を指す言葉で、基準はクリニックごとに異なります。名前よりも、どの部位にどのような方法で入れるかが重要です。
- 「幹細胞脂肪注入」という表現は、脂肪にもともと含まれる細胞成分を強調している場合が多いです。生着率や肌の改善を保証する根拠とは考えにくく、細胞を別に培養して使う治療は別途許可が必要な領域です。
- 「生着率○○%保証」「一度で永久」といった説明は誇張の可能性が高いため、慎重に判断してください。
施術当日の流れ
- 1対面カウンセリング・デザイン(約30分~1時間)医師がお顔を見ながら部位と量、採取部位を決め、ペンで印をつけます。マネージャーが通訳します。
- 2検査・準備睡眠麻酔を行う場合は、簡単な検査と絶食の有無を確認します。
- 3採取(約20~30分)太ももやお腹などの小さな穴から、必要な量の脂肪を吸引します。
- 4精製・注入(約40分~1時間)取り除いた不純物をろ過した脂肪を、顔の複数の層に少しずつ分けて入れます。
- 5回復・ご帰宅(約1時間)麻酔から覚めたら、冷却と注意事項の説明を受けて宿泊先へ移動します。睡眠麻酔をした場合は、お一人で移動しないでください。
腫れ・内出血の経過 ― 日数ごとのめやす
脂肪注入はヒアルロン酸より腫れが大きく、長く続きます。初期の見た目は最終結果ではありませんので、焦らないことが大切です。
- 当日~3日腫れが最も強く出る時期。顔がパンパンになり、内出血が出ることがあり、採取部位にも内出血・突っ張り感があります。
- 4~7日大きな腫れが引き始めます。マスクと帽子で軽い外出ができ、内出血は黄色く薄くなります。
- 1~2週間大きな腫れと内出血がほとんど落ち着き、日常生活やメイクが楽になります。まだ少し多めに見えることがあります。
- 1~3か月残った腫れが引き、一部の脂肪が吸収されて形が安定します。
- 3か月以降残った脂肪の大部分が定着します。足りない部分は、この時期から追加施術を検討します。
滞在日程の例(6泊7日)
一般的に5~7日の滞在をおすすめしています。腫れが最も大きい時期を韓国で過ごし、経過を確認してから帰国する日程です。
- 1日目到着 → 対面カウンセリング・デザイン。クリニックに近い宿泊先で休息
- 2日目脂肪注入の施術 → 宿泊先で冷却・休息
- 3~4日目腫れが大きい時期。宿泊先中心に休み、腫れの写真をマネージャーに共有
- 5~6日目マスクをして軽い外出が可能。クリニックで経過確認・採取部位の消毒
- 7日目帰国。帰国後のケア方法と連絡方法をご案内
飛行機に乗るとき
- 経過を確認してから出国すればほとんど問題ありませんが、気圧の変化で腫れが一時的に強く感じられることがあります。
- 機内ではこまめに水を飲み、飲酒は避けてください。アイマスクやネックピローで顔を圧迫しないよう注意しましょう。
- 採取部位に圧迫着を着用している場合は、長時間のフライト中にこまめに足を動かしてください。
施術前の準備と施術後のケア ― 採取部位を含む
施術前
- 1~2週間前から、アスピリン・消炎鎮痛剤・オメガ3・ビタミンEなど、内出血しやすくなる薬やサプリを控えてください(処方薬は自己判断で中止せず、カウンセリングの際にお伝えください)。
- 喫煙は生着に不利なため、施術の前後最低2週間は禁煙をおすすめします。
- 急激なダイエットは避け、以前に受けたヒアルロン酸・脂肪注入・糸の施術歴(部位・時期・製品)をまとめてお持ちください。
お顔のケア
- 施術部位を押したりマッサージしたりしないでください。フェイシャルマッサージ・エステは最低1か月控えます。
- 2週間ほどは、サウナ・岩盤浴・熱いお風呂、熱を加える施術を避けてください。
- 飲酒と激しい運動は最低1~2週間避けてください。
- 数日間は仰向けで頭を少し高くして寝て、うつ伏せでは寝ないでください。
- 紫外線の強い屋外では、帽子と日焼け止めで内出血の部分を守ってください。
採取部位のケア
- 採取部位は内出血・突っ張り感が1~2週間続くことがあり、クリニックの案内に従って圧迫着を着用する場合もあります。
- 小さな穴の部分は、案内された日まで長時間水に浸けず、消毒の指示に従ってください。
- 縫合糸を使う場合は、通常5~7日前後に抜糸するか、溶ける糸を使います。出国前にご確認ください。
正常な反応と、すぐに連絡が必要な症状
よくある一時的な反応
- 顔・採取部位の腫れ、内出血、突っ張り感(1~2週間以内にほとんど軽くなります)
- 初期に多めに見えるボリューム、触れたときの少しかための感触
- 左右の腫れの差による一時的な非対称
知っておきたい副作用
| 副作用 | 説明 |
|---|---|
| ボコボコ感 | 脂肪がかたまったり不均一に残ったりして、表面が平らでなくなる。皮膚が薄い目の下で目立ちやすい |
| 過矯正 | 思った以上に残ってふくらんで見える。溶かせないため、吸引などの追加施術が必要になることがある |
| 吸収・非対称 | 予想以上に吸収される、または左右差が残り、追加の施術が必要になることがある |
| 脂肪壊死・石灰化 | 生き残れなかった脂肪が、しこりやかたまり、石灰として残る場合。過剰に注入するとリスクが高まる |
| 感染 | まれですが、熱感・膿・赤みの広がりがある場合は治療が必要 |
| 血管合併症 | 非常にまれですが、脂肪が血管を詰まらせる最も重い合併症。ただちに対処が必要 |
すぐに連絡が必要な場合
- 施術部位や周囲の皮膚が白っぽくなる、または紫色のまだらになったとき
- 視界がぼやける、目の痛み、頭痛・めまいが出たとき
- 痛みや腫れが日を追うごとにひどくなる、または熱感・膿が出たとき
カウンセリングで必ず聞きたい質問
- 私の顔で脂肪注入が合う部位と、ヒアルロン酸のほうがよい部位はどこですか?
- 部位ごとにおよそどれくらい入れて、どこから採取しますか?
- どの程度の吸収を見込み、追加施術が必要になる可能性はどれくらいですか?
- 追加の施術はいつ、どのような条件で行いますか?
- 麻酔はどの方法で、カウンセリングした医師が採取・注入まで自ら行いますか?
- 過矯正やボコボコ感が出た場合、どのように修正しますか?
- 血管合併症などの緊急時にはどう対処しますか?
- 私の日程では、何日目に経過確認を受けて出国すればよいですか?
- 帰国後に異常が出た場合、写真で相談できますか?
クリニックの選び方
- 形成外科専門医が自ら相談し、採取・注入まで行うか
- 吸収と追加施術の可能性を正直に説明するか(「永久」「生着率○○%保証」ばかり強調していないか)
- 部位ごとに、脂肪が合うのか、ヒアルロン酸や他の方法のほうがよいのかを一緒に説明してくれるか
- 最初から過剰な量をすすめず、顔全体のバランスを見るか
- 睡眠麻酔の際、麻酔管理と緊急時の対応体制を説明してくれるか
- 外国語に対応しており、帰国後も写真で経過を見てくれるか
KBEAUは、江南・狎鴎亭のパートナークリニックをご紹介します。正面・斜め45度・横顔のお顔の写真と、希望の部位をお送りいただければ、脂肪注入が合うか、ヒアルロン酸と比べてどちらの方法がよいか、何日の日程が必要かを事前にご案内します。カウンセリングから施術・経過確認まで専属マネージャーが同行して通訳し、クリニック近くの宿泊先や空港送迎車の手配もお手伝いします。
この施術を受けられる提携クリニック
よくある質問
脂肪注入は永久ですか?
追加の施術は必ず必要ですか?
ヒアルロン酸と脂肪注入、どちらがよいですか?
何日滞在すればよいですか?
腫れはどれくらい続きますか?
仕上がりが気に入らない場合、元に戻せますか?
幹細胞脂肪注入のほうが効果が高いですか?
痩せていても脂肪注入はできますか?
採取部位に傷跡は残りますか?
施術後すぐに飛行機に乗ってもよいですか?
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このページは一般的な情報を提供するものであり、医学的な診断や処方に代わるものではありません。施術結果や生着の程度、回復期間には個人差があり、施術を受けるかどうか、およびその方法は、必ず形成外科専門医の診察を受けたうえで決定されます。